詳細なプロフィール(4)
サラリーマン時代
大学卒業後は、大手企業の完全子会社に入社。
勤務地が東京都立川市となったため、比較的家賃の安い、となりの日野市に転居。
営業社員として、東京都下(多摩地域)の個人宅を中心に、生活に関連した商品の販売促進を行っていました。
正直、業界としてのイメージがそれほど良いものではなく、訪問先でも「招かざる客」として敬遠される方が少なくありません。
よって苦労することも多かったですが、持ち前の「まじめさ」と「笑顔」と「初々しさ(?)」を前面に出し、仕事をこなしておりました。
なかでも、お年を召された方には、わりと受けが良かったように思います。
ある一人暮らしのおばあちゃん宅を訪れたときは、家に上がるよう誘われ、小1時間話し相手をしながらお茶までいただいてしまいました。
仕事の時間を奪われるのですぐにでも出たいところだったが、熱心に話をするおばあちゃんを気遣い、ついつい長居していました。
最終的に契約に至ったものの、日々数字を上げなければならない営業社員としては「ダメダメ」な感じです。
しかし、きちんと信頼関係を築くことの重要性を、身をもって気付かされました。
ただし仕事の特性上、その日のうちに即結果を要求されるため、一人のお客様に長時間費やしたり後日再度訪問したりといったことが、ほとんどできませんでした。
よって継続的な関係を築くことが難しく、しょっちゅう遣り切れない思いを味わっていました。
入社から2年近く経ったころ、仕事であるお宅を訪れたときのことです。
訪問時にはよくライバル社の動向をリサーチしていたのですが、このお宅では、ライバル社との間でサービスの契約に至らなかったことを逆恨みしたのか、このときのセールスマンから後日、強引に玄関に上がり込んで脅されたり、勝手に敷地内の庭に侵入されたりした、とのことでした。
ハッキリ言って犯罪です。同業者として、とても情けない気分でした。
一部の業者が非常識な営業を行っていることは既に知っていましたが、ここまで酷い輩がいたとは・・・
このお宅の住人の、恐怖におののいた表情が今も思い出されます。
「他人がされて嫌なことを、気付かないうちに自分も行ってしまうかもしれない・・・」
と、自分自身を戒める感情が湧き出ると同時に、
「手段・方法を知らないばっかりに困惑したり不便を被ったりする人の役に立てないものか・・・」
そんな思いにも駆られました。
しかしこのときは私自身、具体的にどうすることもできませんでした。
そして2年余り勤めたのち、退社することになりました。
なお、同じ営業所の同じチームに所属していたリーダー格のある先輩社員には、仕事面から仕事後の食事や飲みに至るまで、よく目を掛けていただきました。
今でも大変感謝しております。